小学校受験に向け今からできること~『躾』編~

『躾』とは身についてくるもの

国立小学校受験はペーパーだけではなく、性格や協調性、躾、言動などあらゆる所から調査を行い学校側が求める『子ども像』で選ばれます。

昨年、受験を決めた頃は全く無知でしたのでペーパー対策を主にしておりました。色々な方のブログを読んで『躾や協調性が重要』と書かれてあっても、何をどう対策して良いのか分かりませんでした。

終わった今でも、どのような子どもが求められているのかは分かりませんが、国立の両校で言える事は自立性があり、ある程度の常識を持っている子供かなと感じました。

例えば試験当日、上級生について試験会場に向かう際、保護者は席に座ったまま受験者が歩いていく姿を見送るのですが姿勢の悪さや歩き方などが良くないと目立ちます。

ズボンのポケットに手を入れたまま歩いていたり、白いシャツが出でいるのを気がつかないまま歩いていたりされるお子様もおられます。

もうこの時は、「なんで、ポケットに手を入れたまま歩いてるの?」とか「あ~っ!!シャツ出てる」なんて、思っても時すでに遅しです。

両校で感じた事は、試験が終わったあとシャツが出たまま戻って来る受験者は何人かいます。

「自分の事は自分でする」というような自立性は求められますので、ポケットに手を入れたまま歩いたりシャツが出たまま歩いている受験者はどう評価されるのか想像ができると思います。

国立小学校受験用の上履きについて

小学校受験に向けて今からできること ~巧緻性の課題編~

模試では、塾生の言動を真似よ!

模試を受ける前に子供をトイレに行かせるのですがある日、塾生のお母さまが『必ず、トイレから出てくる前に手を拭いてハンカチをポケットに入れておくこと。シャツが出ていないか、確認すること。この二つが全てできてから、トイレから出てきて。手を拭きながら、トイレから出てきたり、シャツを入れながら出てきたりしたらダメだよ。』と子供に教えていたのを聞いて、すぐ自分の息子にも伝えました。

特にトイレ前は、これから模試を受ける子どもにアドバイスしているお母さま方が多いのでとても勉強になります。

小学校受験における「しつけ」って、どこを見るのだろう?と思っていましたが、このようなことが身についていないと、ふとした瞬間にどこかで出てしまうので普段から『自分で気がつくことができる』ように訓練しておく必要があります。

模試のガイダンスや過去問から子供に教えた事は、沢山あります。受験が近づくにつれて、毎回模試でできない事の発見があったりして毎回大変でした。

塾に通った先輩ママの体験談

広島大学附属東雲小学校の調査内容は、課題が毎年変化する

『躾』対策って何をしたら良いの?

では、具体的に何をしたら良いのかをお伝えします。現代の子供はとにかく『知らないこと』が多いのだなと感じました。息子も、すり鉢やすりこ木など、自宅では見た事がありません。(私が使用しないので)たまたま、とんかつ屋さんに行った時に使用した事があり頭の片隅にあったみたいです。受験を経験して、我が子に全く常識や物事を教えてあげられていなかった事に気がつきましたし反省しました。

・靴の脱ぎ履きと下駄箱にしまう時

靴を脱いだり履いたりする時には、必ず靴のかかとに手を添えること。脱いだら靴の向きを変えて揃える事

普段幼稚園で履いているような上履きだと、どうしても手を使わずにかかとを踏んで脱いでしまうのが子供です。なので、私は受験用にマジックテープで留めるタイプの上履きにしました。このタイプだと、履く時も脱ぐ時も必ずかかとに手を添えないと脱ぎ履きができないからです。

雑巾しぼりと机ふき

これは、ぞうきんの絞り方や干し方もそうですが一番重要なところは雑巾をしっかり絞る事ができているかどうかです。子供は握力が弱いので、雑巾の絞り方ができても触って確認するとまだまだ絞りきれていなかったりします。この状態で机を拭くと当然、机が濡れてしまいます。一目瞭然です。

何度も練習して、身に着くことですので普段から練習しておくと良いです。

机拭きもしっかり見てあげてください。雑巾を絞ったら、手の平サイズに雑巾を畳みます。(最初は畳まずにそのまま拭いてしまいます。)そして机の左上から横に真っすぐ拭き、そのまま雑巾の縦幅分下に下げます。そして今度は左側から右に拭きます。コの字に拭いていきます。

洋服のたたみかた

洋服は、畳めるように毎日洗濯物のお畳みを手伝ってもらっていたのですが、ある塾の模試で『エプロンを畳んで箱の中に入れなさい』という課題が出ました。ワンパターンの畳み方しか教えていなかったので、箱からはみ出してしまったようです。

ただ、畳むのではなく箱の大きさを変えるなどして、臨機応変に対応できるようにしておくと良いです。スモックなど、前ボタンがあるものはあらかじめボタンが閉じていない事がほとんどです。ボタンを留める→畳む→箱に入れるまでの作業が1分以内くらいにできるようにしておかないとタイムアウトになります。

最初は特にボタンを留める作業で時間がかかりますので、パッパと素早くできるように練習することが大事です。

靴のおさめかた

「上履きを袋の中に収めてください。」と言われた時、お子様はどう納めますか?きちんと左右の靴底同士をくっつけてつま先も交互に向くような形で納める事ができますか?

靴を下駄箱に収める時は、つま先が見えるように納めていますか?幼稚園は名前が見えるようにつま先を奥側にして置いていたので、子供も同じように収めていました。

病院に行った時、スリッパがどのように置かれていてどう収納するのが正しいのか、普段のなにげない日常にアンテナを張っておく事は大切です。

食器の並べ方

お茶碗が左で汁椀が右など、常識的な事を踏まえて、小鉢やお皿、コップなど全て並べてみましょう。関西はお汁椀がお茶碗の後ろ側になるそうですが、小学校受験の時は一般的な常識ややり方で行いますので注意が必要です。

箸置きを知らないお子様もいますし、箸の向きがある事さえ知らなかったりするのできちんと見てあげてください。

他にも沢山あるんです!

他にも沢山ありますので、書き記しておきます。参考にしてください。

・エプロンをつけることができる(首の後ろでリボン、背中の後ろでリボンができるか)

・はちまきをすることができる(頭の後ろでリボンをするか、前側でリボンを作り後ろにまわす)

・落花生の殻をむく(東雲の過去の課題でした。殻を剥く事を知らずにそのまま食べてしまう子供が多いそうです)

・洗濯物の干し方(過去に洗濯物が干してあり、靴下を一人分畳んでください。という課題が出ました。一人分の靴下はペアだという認識があるかどうか)

・なわとびの紐を結ぶ(紐の縄跳びは結びやすいが、ビニールの縄跳びは結びにくい。100均の縄跳びで練習すること)2018年の東雲小学校の課題でした。

・立つ時は、椅子を納めることができるかどうか

・ナイフとフォークの置き方(ナイフが右でフォークが左。ナイフの刃の向きは内側)

・食器の拭き方(コップは中も拭く。お皿は後ろ側も拭く)

・カーテンの開け閉め(ただ開けるだけではなく、タッセルで巻いて留める)

・人の前を通らない(3人グループで行う課題などの時に、横並びにさせられることがあります。)

・物をまたいで渡らない(協調性を見るグループ課題の時は、床にこれから使用する教材が置かれているので、またがないで大回りすること)

・はさみやえんぴつ、新聞などを人に渡す時の向き(はさみの刃や鉛筆の先が相手側にならないように。新聞やカードは相手が読みやすいように両手で渡す。両手で受けとる。)

・球根の花は何か(チューリップ)球根を知らない子供が多い。

・座り方(座布団を敷いて座る時などは座布団の柄や向きに注意する。畳がない家が多い。)

・ふろしき包み(洋服を包む。布ハンカチでお弁当箱を包む。)ギュッと結ばないとしっかり結べない。

・お箸つかみ(豆やスポンジなど、固い物や柔らかい物でつまむ練習)

・スーパーで買い物したものを袋に入れてもらう(ジャガイモ、キャベツなどは下。ネギや牛乳は立てる。袋のスナック菓子やパン、お豆腐などの軽いものは上に置く)

・上着をハンガーにかける

・前ボタンのスモックを着てボタンを留める(ボタンは上から留める)

・お手玉、輪投げ、だるま落としなど昔のおもちゃの使用方法(今は、使い方を知らない子供が増えた)

・みかんの皮むきができるかどうか

・クリップやパンチ穴などの文房具を知る(使用方法やどうゆう時に使うのかを知らない)

・はさみ、本、ノートなどを箱に収納する(

・帽子の畳み方(幼稚園で使用する赤白帽子)

・畳んだ洋服や帽子などを袋に入れる(洋服などの大きいものが一番下、帽子や靴下などが上になるように入れていくのですが、一つづつだと時間がかかります。人差し指や中指で押さえながら一度に全部持ち、袋にスッと入れられるようにしてください。

広島大学附属東雲小学校の試験に向けての対策

広島大学附属東雲小学校の調査内容は、課題が毎年変化する

おわりに

いかがでしたか?

今からすぐにでも、始めたほうが良い事が沢山ありますよね!

受験しなくても常識として、認識があるだけでこれから先が違うと思いますので、できる時に色々と経験させる事が大事ですよね!

受験が終わった今でも、息子は朝晩のカーテンの開け閉めや洗濯畳み、スーパーに行った時の袋詰め、雑巾がけなど気がついた事を率先して手伝ってくれます。

『何をして良いか分からない』事が、多いとやらないし、できないですからね。

年少の頃、お友達のご主人が外国人で小さい時からよくお手伝いを教えていました。お米のとぎ方、お風呂の洗い方などもう少し大きくなってからでも。と思うようなことだったので、何故今なのか聞いた事があります。

そこで帰ってきた答えが『お手伝いではなく、親がいついなくなっても、一人で生きていけるようにプロセスを教える事が大事』という返答でした。

『お手伝い』ではないんだな。と改めて反省し、衝撃を受けました。素晴らしかったです。

『昔は洗濯機がなくて、洗濯板で手洗いしていた時代がある。』とか、電話機がプッシュ式ではなくダイヤルを回すタイプだった。など考えていたら、伝える事が沢山あるなと思いました。

習慣化すれば、日々スピードはアップしますので今から少しづつでも始めてみたら良いと思います。

小学校受験を経験した2017年は、激変の年でした

国立小学校受験用の上履きについて

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