塾に通った先輩ママの体験談

お受験率が多い幼稚園のリスク

先日、お受験経験のある先輩ママ(Aさん)とランチをしてきました。

Aさんは子供を塾に通わせる為、年中の秋頃に入塾しました。

最初は、少人数だった教室も年長の夏頃になると塾生が増え、同じ幼稚園の方も何人か入塾されてきました。同じ幼稚園ママと話をしていても、年中から入塾していたA子さんの子供は早くから通っていたので「できて当たり前」のような雰囲気になっており、毎回の摸試は親のほうがプレッシャーを感じて胃が痛かったそうです。

そんな不安も的中したのか、秋になると周りの学力も一気に上がり後から入塾してきたお友達に次々と追い抜かれていってしまいます。

焦れば焦るほど、A子さんのほうが情緒不安定になり、子どもが少し間違えるだけで感情的になり、怒って泣いての繰り返しでした。

すると、子どもはA子さんの顔色ばかりを気にするようになり、一緒に勉強していても問題を解く前にA子さんの顔色を伺うようになります。「間違えてしまったら、ママに叱られる」という恐怖心からか問題を解くスピードが遅くなりました。

すごく簡単な問題でさえ、慎重に考えるようになり自分の回答に自信が持てなくなっていきます。この影響で模試でも時間内に解けない問題が増えていきました。

結果、最初受験した広島大学附属小学校は不合格でした。年長の夏までは、楽しく勉強し模試も上位にいた子が親の影響で変わってしまい、結果合格させてやれなかった責任は今も感じているそうです。

年明けの東雲小学校ではご縁をいただきましたが、私と同じく抽選で外れてしまいました。

普通にこの話を聞いていると、「ひどい」とか「子供が可哀そう」とか思うかもしれませんが、お受験を経験した方なら理解できる部分はあるのではないでしょうか。

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『小学校受験は親のお受験』

私も、A子さんの経験を聞いていましたし、お受験をする上での心得みたいな事も聞いていましたが、焦りと疲れからか辛くあたってしまった時期がありました。

広島大学附属小学校へ合格させてやれなかった責任は、自分にあると思っています。

『小学校受験は親のお受験』と言われています。中には平常心を保ち、子供を上手にサポートできている立派な親御さんも沢山おられます。

ですが、10月の学校説明会が終わり私立の入試が始まると塾の中でも合格者が増えていき、焦りが生じてきます。そのプレッシャーや受験の自覚を子どもが持った時、子供も情緒不安定になります。

小さな塾の中の世界ですが、「自分だけどこにも、合格しなかったらどうしよう。」と思い始めるようになるそうです。

私も、「模試ができなかった」と泣いていたお子様を見たことがあります。

A子さんがプレッシャーを感じたのは、同じ幼稚園から受験する子が多かったので「うちの子だけ、どこにも合格できなかったら…」とか、「早くから通塾させていたのに…」とか、今考えたらおかしなことばかり気にしていたそうです。

もちろん、A子さんのように他のママも情緒不安定になります。塾から出た途端、子供に怒鳴りダメ出しする親や「ママ、ごめんなさい」と泣きながら、すがりつく子どもを見てきたと言っていました。

私も、広島大学附属小学校の不合格を目にした瞬間に魔法から溶けたように正気に戻りましたが、それまでの後半は何かに憑りつかれたようになっていました。

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塾は毎月の塾代以外に、予想外のお金がたくさん!

A子さんはお受験を決めてから、すぐに入塾しました。最初は、月々の塾代や交通費だけで済むと思っていましたが、年長になると模試が多くなるので模試代も大変です。

毎月の塾代と模試代とは別に、夏には夏期講習、秋には私立の対策ゼミ、冬には国立の直前対策ゼミなどが11月と12月、1月に行われます。

塾に通われている方は、受講するのが当たり前のようになっており、口が裂けても「受講しません。」などと言えない雰囲気だそうです。

模試も、「〇〇さん、次回の摸試は受けられますよね?」と当たり前のように念を押されるのだとか。

正直、お受験にいくら使ったのか分からないし計算するのが怖いと言われていました。

私も、模試を受けた塾から夏期講習や直前ゼミの案内が届くまでは、月々の通塾代と模試代だけだと思っていましたので、同じように驚きました。

予想外のお金が必要になってくる訳です。

ちなみにゼミは塾によって違いますが、だいたい2万5000円~3万8000円です。これが年5回となるとこれだけでも、かなりの費用になります。私立の対策ゼミは、私立を受けない方でも附属小対策と同じような課題なので受講されたほうがいいと言われるそうです。

恐るべしお受験です。

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最後に

A子さん曰く、塾の最大のメリットはお受験情報が聞けるし、的を絞った学習ができる事でした。理解しづらい内容の問題も、子供がすぐに理解できるような教え方で教えてもらえる事だそうです。

その他、願書をチェックしてもらえたりするので私立の受験を検討の方は、安心です。

家庭学習は、塾に比べたら費用は少ないですがお受験情報が全くわかりません。それと、親だと感情移入しやすいので冷静になれない事も多いです。

塾の先生方は、プロなので子供の性格の把握などが早く冷静に対処していただけます。今、気をつけないといけない事や直すべき点など、的確なアドバイスが沢山もらえますので親だと気がつかない事も指摘してもらえます。

どちらにしても、メリットやデメリットがありますが1番の注意点は「塾に行ったからと言って合格できる訳ではない」という覚悟が持てるかどうかです。

私立は、ご両親の御職業など親や家庭環境も重要となってきますし、国立は合格基準があり勉強ができるだけでは合格できません。あくまで『ご縁』だという事を、どこまで理解できるかになってくると思います。

これからお受験をご検討される方は是非、A子さんの体験談も参考にして頂き、考えてみてくださいね。

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